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■■世界遺産新規登録決定!イラクのサーマッラーも■■
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●ユネスコが新たに22件の世界遺産を登録
http://whc.unesco.org/en/news/364
日本が石見銀山の登録でわく中、世界各地のしぶーい遺跡が新たに世界遺産となりました。

【CALENDAR】 2007年7月4日(水)〜7月11日(水)
▼アンデス文明研究会公開特別講座
「ユンガへの旅―アンデス文明の起源を求めて―」
大貫良夫東京大学名誉教授 7/7(土)14:00〜17:00
http://www.h6.dion.ne.jp/~andes/
ペルーのクントゥル・ワシ発掘でおなじみ、大貫先生の近況が聞けるかもしれません。

▼NHKスペシャル失われた文明 インカ・マヤ2
NHK総合7/8(日)21:00〜22:00
第2回のテーマはマチュピチュ。果たして第1回の「ミイラ」のような新鮮さが出せるでしょうか。
再放送 インカ・マヤ1
NHK総合7/10火深夜0:10〜1:10

▼新刊「失われた文明インカ」「失われた文明マヤ」「アンデスミイラ」
恩田陸著、NHK出版刊、各1,680円
NHKスペシャルの関連本、一気に3冊出ました!

▼月刊Newton「アステカ文明発掘された巨大彫刻」
メキシコ・シティのテンプロ・マジョーロからの報告。大都会の真ん中ながら、まだまだ何か出てきそうですね!

【EPISODE:新世界遺産】
石器時代の岩絵といえば、アフリカやヨーロッパが有名ですが、今回登録された「ゴブスタンの岩絵」は、カスピ海に面した国、アゼルバイジャンのもの。なんと紀元前1万年ごろから存在するそうです。かつてパルテリア王国の首都があった、トゥルクメニスタンのニサも大注目。ヘレニズムの時代の中東の一大帝国が、これを機に見直されるかもしれません。

東欧のセルビアからは、ローマ時代の「ガレリウス宮殿」が登録。旧ユーゴのあたりは、実はローマ遺跡がよく残っていて、セルビアはセルビア正教の拠点としてキリスト教文化も栄えていたんですね。

オマーンの世界遺産が1つ取り消されてしまいましたが、元々アラブ地域に世界遺産が極端に少ないのは、やっぱりユネスコとうまくいかないからなんでしょうか。歴史的に見るとイラクなんて世界遺産だらけでもおかしくないのですが、今回ようやくまたひとつイスラム都市サーマッラーが登録されました。

ここで有名なのは、バベルの塔?とも見まごう、らせん形の巨大なミナレット(9世紀)。外側に階段がついていてコツコツ歩いて上れるのですが、天に届こうというその壮大な風情は、やはりメソポタミアの影響を受けたもののよう。同時に「危機遺産」にも指定されているとのことで、外階段を上るのはもう無理なのかもしれませんが、何とかその姿だけでもとどめていてほしいものです…!

ミナレットの写真はこちらに
http://en.wikipedia.org/wiki/Samarra

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